2009年2月12日木曜日

春の嵐

ここ全北地方では、昨晩は霧に覆われ10メートル先も見えない夜だったが
今日は砂嵐が吹き荒れて気温はだいぶ上がって5月ぐらいの陽気。
外にかかっている鉄製の風鈴が落っこちそうなぐらい激しく鳴っている。

今日は比較的早く起きて伝授館を出て、全州まで行ってきた。
コチャンから全州は市外高速バスに乗って1時間強。
全北大学で農楽や民俗劇を研究しているキム・イクドゥ教授に会ってきた。
この先生とは一度是非会いたいと思っていたら、
旧正月に行った蝟島でばったり会って(写真で顔をよく見ていたのですぐわかった)
時間があれば必ず大学に訪ねに行くと約束したので、今回その約束を果たしてきた。
つくづく私は人との出会いに関して運がずば抜けて良いようだ。

民俗劇や民俗ノリを研究するにあたって、
西洋の演劇史や演劇に関する哲学も学ばないといけないなあと
先生の話を聞いて実感した。修士の間にやることは死ぬほど多い。

済州島での出来事について昨日の補足をば。

1、男社堂研究の始祖、唯一の大家といえる
沈雨晟(シム・ウソン)先生に会えたこと。
写真の顔から勝手にむずかしい人だと思っていたけど、
やさしいおじいちゃん先生だった。6月に日本で一人芝居やるそうだ。
絶対に見に行こうと思う。

2、役者であり、済州の巫俗に深く関わってもいる
オ・ヨンスン先生との出会い。先生の一人芝居を見たこと。
産神ハルモニといって、子供の誕生を決める神様がいるのだが
その神様がどのように神様になったかという内容だった。
子供を産むってどういうことなのか、その神聖な意味を考えさせらる劇だった。

3、済州民俗博物館のチン・ソンギ先生との出会い。
長年ひとりで済州の大事な古いものを守り続けた番人のようなおじいさん先生。
詩人でもある。著作を何冊か購入してきたので早く帰って読みたい。

4、済州大の若手民俗研究者ソンジョンヒさんとの出会い。
済州島の巫堂である「シンバン」を追いかけて昼夜を問わず島を駆け回る。
パワフルかつシャープかつシニカルな姉貴。これからものすごく頼りになりそうな人物。

5、なんといっても済州島のうまいものを食い尽くしてきたこと。
写真入りで自慢の日記書きます。ぐへへ

たったいま、吹き荒れる嵐とともに
日本に公演に行ったコチャン農楽チームの一員が帰ってきた。
疲れてそうだけど日本の話いろいろ聞くぞ。

2 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

うっわー、超楽しそう!!

どれもすごいけどやっぱり一番、産ぶ神さまの話を聞きたいです。
済州島の出産かぁ。いつかしっかり聞きたいな。

Kanal/ CHIE KAMINO さんのコメント...

がこちゃんのことを思い出しながら
聞いてたよ。その先生に、がこちゃんの
話もしたんだー。ふっふっふ。
このお話、もう3年ぐらいずっと連続
公演やってるんだって。
先生自身が巫女さんや、産婆さんや、
お母さんたちに聞いた民話、神話をまとめて
演出している一人芝居なのです。
いつか日本公演があると良いんだけどね。