2009年7月21日火曜日

準備

岩手の旅の準備に忙しい忙しいとは口で言っているものの
何に忙しいかって飲むのに忙しかったりして、なんだかな。
行く前に本をいっぱい読もうと思っています。
今日は前からの課題のひとつである韓国の藁人形「ホジェビ」
についての論文の全訳を一生懸命進めた。民俗系の論文は
単語が難しかったり、方言が出てきちゃったりしてなかなか手強い。
いま読んでいるのは、李柱承という人が修士のときに書いた論文。
彼はホジェビをその処理過程で分類して、
①捨てられる型②燃やされる型③水によって送られる型とした。
①は主に土地の神と同化している場合で、土地神さまが村の
悪いものを全部負って村から出て行ってくれるというもの。
②は、人形自体が雑鬼であると考えられている場合で、容赦なく燃やして
その厄を祓う。
③は、海の神さまなどに悪いものを届けてくれる船乗りとして、
船に乗せて送るというもの。

一見みんなおんなじように厄払いのためにあるように見える藁人形も
それぞれ少しずつ異なる役割を持っているということを教えてくれる。
突っ込みどころはあるけれど、修士論文としてはかなり良い論文だなあと
思う。私もここまで整理できた論文が書けるんだろうか?
(その前にテーマを絞れっていう話だけど。)

岩手で虫送りの藁人形をみることができたらとても勉強になるだろうなあ。

しかしそれにしても、
たまたまグーグルで岩手・芸能で調べたらこのいい加減なブログが
出てしまうということに気づき、大変な過ちを犯している気分です。
もっと勉強します・・・・;;;

2009年7月15日水曜日

Spiritual Iwate3  神楽の見方編(改訂)

今回はじめて本格的に朝9時から夜10時までという
長丁場の神楽を見た。5,6時間ならともかく10時間を
越すと人間というもの集中力が物理的に持たない。
ビデオ回し、写真も撮り、ノートもとる。なかなか体力勝負だ。

今回神楽を見ていて思ったのが、
一体何をノートにとるのか?という点。
ご一緒させていただいた大先生がたはバリバリガリガリとノートを
書いていたけれど一体何をメモしていらっしゃるのだろう。
全員のノートを比較して知りたい。

奉納はじまって2~3時間目ぐらいの、やる気満々だった時のノート↓



※よく見たら千早(着物の種類)が千草になってる;;;;
しかも大乗神楽では千早のことは浄衣というらしい、と後で知る。

演目名、
人数、道具、衣装、伴奏形態、歌や舎文の内容、
何の神についての舞なのか、という基本的なことにはじまり
立ち位置やフォーメーションの要素(向かいあって、円になってなど)
動きの要素(扇の要を持って前後に振りかざす、印を結ぶ、飛び跳ねる、などなど・・・)
こういったものを言葉や図で書き表すのは大変難しい。
試行錯誤しながら三次元の動きを図にする方法を考えています。

更に音的な要素を言葉にするのは至難の業・・・。

Writing about music is like dancing about architecture.
(音楽について文を書くことは、建築について踊るのと同じような事だ)

とは誰の言葉だか忘れたけど(調べたら、コステロでした。)本当に名言だと思う。
もっとも、この世の中には建築について踊れる人もいるとは思うけど(特に白州とかに。)
一体音について書くことの意味ってなんなのか。。。。
「リズムが全体的にギュッと詰まってる」とか「ユルい」とか「不思議なリズム」
なんていう記述は許されなくて、じゃあどうすんの?
というときに五線譜を持ってきて採譜・・・・なんてことになると私はもうお手上げ。
五線譜ではなく、抽象的な形容詞でもなく、他に音を記録する方法を自分で
考えていかなければならない。本当に、Dancing about architectureだなあ。

※舞や音についての記述に関してアドバイスがあれば気兼ねなくコメントお願いします;;;

Spritual Iwate2 意気込み編

「幸せいづる国、いわて」というのが今年のJRの岩手観光PRの
宣伝文句。早池峰や遠野に行った人がよく、座敷わらしがついて
帰ってきたとか、河童を見てから良いことが起こるようになったとか
色々あるけれど、そんなスピリチュアルなイメージの尽きない岩手。
乾いた都会の空気に疲れた現代人はそういったものに惹かれてしまう
ものなのかもしれない。

今回のメインは北上・村崎野で行われた「大乗神楽」の奉納。
大乗神楽は神楽好きのなかでもまだまだレアな存在らしく、資料も
多くないのでせめてもと教育委員会から出ている古い本をコピーして
それを片手に行った。よく予習もしないままに見たのだが、
とても面白かった。とにかく宗教色(仏教色)の濃い神楽で、
不思議な魅力を持っている。うおー、山伏!修験道!という感じ。
地元研究チームの方々、神楽を継承している
方々の努力によって色々な演目を復活させたり変化させながら守っている
様子が伺えた。歴史あるものを保存することの難しさたるや・・・。

大乗神楽に合わせて行ったけれど、
今回の実の目的は8月の調査の下準備でもあった。
地元の研究者の方々や芸能ファンの方々とお話すること、それから
大迫と黒川にも立ち寄って地元の空気を感じることで
なんだか一気にまた岩手が近くなった感じがする。
メールや電話や、本や映像で知るよりもそこへ行って会って話すことが
どれだけ重要か!と再認識。

一応なりとも学問の世界に席を置いていると、
学問が職業であり、つまり義務でも張り切って研究しなきゃならないので、
他の研究者は情報源であって同志であってライバルでもあるわけで。
が、私はどこそこの大学の大先生からアマチュアの郷土芸能ファン、
おっかけの人までがやはり、その人なりの愛があって芸能を追っているので
人としてお付き合いしたいなあと思うのであります。
チャンスがあればお酒でも飲み交わしながら、一緒にご飯を食べたりして
お互いの興味について語り合う。そうやってしか芸能は学べないと
確信している。

しかし目下の最大の問題は、酒の場で話した内容をどうやって記憶(記録)
するかという点。きれいすっぱり忘れてしまうので録音でも
したほうがいいのか?とか酒飲みながらもやっぱりノートはとるべき
なのか?そうすることで100パーセント酒の席の雰囲気を
楽しめないのではないか?というジレンマにたたされている。
あるいは、酒量をコントロールする?
(たいして飲んで無くても忘れるので)それは論外・・・。

それはそうと、
最終日の昨日、盛岡市内で神楽を見ていたときに
スピリチュアル体験をした。というか結構ショックな出来事。
神社の神楽殿の前で奉納が始まるのを待っていると、
私の横にあった棒杭に一匹のクモが歩いている。
よく見ると、背中が人面である。
人面というより、鬼の形相。

キターーーーと思い、カメラを向けて接写しようとすると
なぜか接写に強いはずのNikon クールピクス氏、ピントが
全然合わない。クモは威嚇して触手を振り上げている。
逃げる前に早く撮らなきゃ、と思って一度電源を切ろうとしたら
なんとフリーズ。画面はレンズエラーということで、全く
動かない。レンズが出っ放しの状態で死んでしまいました。
恐るべし、神社のクモの霊力!!!!

深夜に自宅に帰ってきてから図鑑を開いたが、
まだ同定できていない。一体何グモだったんだろう・・・・。
それもだが、カメラの修理代が馬鹿にならない。
その修理代で予備バッテリーやDVテープが買えたのに・・・
二度と出すぎた真似はするまい、と心に決めたのであった。

Spritual Iwate1 写真編

わたしが一番好きな花、タチアオイ。
盛岡にももうすぐ夏本番がやってきます。




八幡平の焼走り(岩手山の溶岩が噴火して流れた跡)に
たまたま連れて行ってもらった。八幡平の野球場で
甲子園の予戦があったので観戦に。
去年の花巻東の活躍もあって岩手は高校野球盛り上がってるみたい。








大迫の藤原さんのお宅のぶどう(リースリングというワイン種)





伊勢の大乗神楽





悠々と流れる北上川



鬼の館。面白かった。またじっくり見に行きたい!



黒川の北田家のりんご!
こんなに小さいのにもう色づいてます!

夏の黒川!もいいですね!
今夏は田んぼ・畑の草刈手伝わせていただきます!!!

2009年7月9日木曜日

そういえばシタール

シタールの授業の時に撮った写真があったのでアップします


熱心に、ウルトラハイスピードで教えてくださるネパール人のスシュマ先生と
たまにタブラをたたきにきてくれるバングラディッシュからの留学生のラーマンさん。
この日はラーマンさんがサービスでベンガル語の歌を披露してくださった。


↓それなりに頑張っているが、手がやっぱりついてかない!!!


8月39日にスシュマ先生のコンサートが上野文化会館であります。
またインフォメーション流します。

岩手仕様!

白州からブログがストップしていました・・・。
ダンス白州楽しかった。
いつか、あの田んぼで私もチャンゴ叩きたい!な。

さて突如浮気をしたかのようにブログを岩手仕様にしてみました。
帰ってきたら今度は沖縄仕様にするかもしれません。笑
8月は東北!です。冬の韓国ばりにハードスケジュールを考えています。
神楽にさんさに、鹿踊り、剣舞、田植え踊りに虫送り。
そして秋田竿灯、青森ねぶた・・・(まで行けるか?!)
たくさんの暖かい出会いがありますように。

まずは今週末からミニスタート。
北上で大乗神楽なるものを見てきます!
金曜は高速バスに乗るまでゼミの打ち上げ、
帰ってくるその日はサムルノリ組の打ち上げ。
モンゴル料理にはじまって、韓国焼き肉に終わる岩手の小調査に行ってきます。