2009年2月26日木曜日

真夜中にふとめざめて

コチャン伝授館の事務室から日記を書くのは
何回目だろうか。昨日は、伝授館のポルムクッだった。
ポルムというのは旧正月1月15日のことで、
満月の夜にあわせていろいろなお祝いや厄除けをするのだが
今年の旧暦1月15日に、先生たちが日本公演に
行ってしまっていたのでその関係で旧暦2月1日である昨日、
伝授館のポルムクッを行ったのだ。
久々にひたすらチャングをたたいた。
農楽保存会のメンバーである地元のおじいさんのリードで
たたいたのだが、今までにない楽しさだった。
専門家の人が来てソッテやチャンスンを立て、そのまわりを
なんどもぐるぐる回りながらみんなで太鼓をたたいた。
太鼓をバチでたたいているのではなく、心の底から音を発しているような
そんな感覚につつまれた。ほんとうに忘れられない。

それから、昨日の早朝、はじめて豚をつぶすのを見た。
豚の断末魔の叫びをはじめて聞いた。解体ショーも見た。
やはり生き物を食べることってスゲー行為だなと思った。
目の前でさばかれた豚の肉で作ったキムチチゲやカルビは格別だった。
焚き火をたいて、焼肉をしながら飲む焼酎は
どこまでも心を開放してくれるすがすがしい味だった。
というわけで気づいたら寝てしまい、じゃなく、気づいたら真っ暗な部屋で目覚め
周りにはごろごろとまぐろがたくさん転がっていたので抜け出してきたのだ。

チャングをたたきながら思ったこと。
2007年3月にここで初めてポルムクッに参加したが
それから早2年が過ぎた。でもたった2年という気もする。
それまでの22年間は一体果たしてなんだったんだろうというぐらい、
コチャンの人たちとの絆は深い。会えないときは夜眠れないほど会いたい人々。
今、2年前とは比べ物にならないほどその絆が深まった。
しかしコチャンにくるといつも感じるわくわくどきどきそわそわ感は
全然変わっていない。ここに来ると心にいつも風が吹いて、
気づくと心が開かれていて、大笑いしたり大泣きしたり大いに酔っ払ったりしている。

白髪にしわだらけで腰が曲がっても、コチャンに好きな人たちがいる限り、
来続けると思う。今後、日本で家庭を築くことになったら
自分の田舎のように年に数回は家族をつれてコチャンに来たい。
親戚のおばちゃんおじちゃんのようにここの先生たちや地元の人たちに
こどもを見せたり、かわいがってもらったりしたい。
そんな夢を心に秘めて、ここを出ます。

ふりむくと涙が出るから、わざと冷たくそっけなく去るんだ。
さらばコチャン。

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