2009年6月12日金曜日

日韓演劇交流

いま池袋のあうるすぽっとで
日韓演劇フェスティバルというのをやってます。
http://www.owlspot.jp/performance/090601.html

知り合いに誘われて「ちゃんぽん」というお芝居の稽古を二度ほど
見させていただきました。光州5.18事件についての劇でした。
全体的には軽いコメディのタッチでかかれていて、だんだんと
ことが深刻になって最後はおどろおどろしいシーンを再現していました。
個人的には、単に大事な人を失った悲しみのドラマ、ということだけじゃなくて
今も消える事の無いリアルな「恨」を表現して欲しい気持ちはありましたが、
あの韓国で80年代にこんなめちゃくちゃなことがあったというのことを知らない人が、
それを知るきっかけになるとも思いました。芝居自体もとても参考になりました。
やっぱり本当に芝居をやってる俳優さんたちは何もかも違う・・・!すごいっす。
面白く見させていただきながらも、わたしだったらこう作る!なんて
非常におこがましいことを色々考えていました。今後の参考にします。

それから、10日は韓国の民俗演劇研究、とくに男社堂(放浪芸人集団)の研究の
草分けでいらっしゃる沈雨晟(シム・ウソン)先生の一人芝居がプーク人形劇場であった。
家族三人で行きました(うちは父が民俗学、母が人形劇、わたしが韓国文化に
それぞれ興味があったのでまさに三人の最大公約数的な公演でした)。

劇の題名は「アリランアリランアラリヨ、4.3の峠を越えていく」。
4.3とはこれまた一言で語るには本当に辛い話ですが、
済州島で起きた社会主義運動者を含む市民大虐殺の悲惨な歴史的事件です。
沈先生は半島各地のシャーマンたちの儀式につかわれるヒトガタや藁人形などを
記録して集め、それを使って御自身の創作的な一人芝居を作っています。
まさに人形を「生かす」というかんじ。昔からそのスタイルで公演をされています。
先生とは、今年の三月に済州島でお会いしたばかりだったので日本でまた
再会できて感慨深かった・・・。今回はお連れ合いで人形作家の金美鈴先生とも
色々お話ができて、しかも「うちに来れば人形のつくり方もみんな教えてあげるよ」
なんておっしゃってくださったので近いうちに弟子入りしに済州に行こうと考え中。

ティップリ(うちあげ)で色々な方と話していたら
なんと明日から行く白州のスタッフの方が・・・・!!
世界せまいよ~~~~笑

ちょうど10日の朝に全州の金イクドゥ先生(民俗劇研究家)から国際電話が
かかってきたりもしました。最近はめっきり演劇に興味が傾いています。
いつか作るんだ、頭にがつんとくる音と、身体表現と、ことばが満載の、
見てる人たちが座ってられないようなパフォーマンスを。
いつになるかはわかりませんが。

では明日から白州へイッテキマス。

2009年6月8日月曜日

白州!

田中泯さんとその仲間たちがやっているダンス白州というイベントに
スタッフで参加することになりました。
本番のまえに一度是非!ということで、日曜に白州まで行って
会場になる身体気象農場やイベントの舞台や周辺の地域を見て今日帰ってきました。
この二日間晴天だったので気持ちよくて最高だった~。
鶏のえさやりと卵の回収などをやらせていただきました笑
鳥にとび蹴りされたりつつかれたりしないかとびくびくものだったけど面白かった・・・!
何がなんだか何もわからないまま始まったけど、なんかすごい予感がしている。。。

2009年6月6日土曜日

キューバウィークを終えて

今週は完全にアフロ・キューバウイークでした。
昨日のゼミ発表のテーマが、キューバにおけるアフリカ起源の宗教音楽
がキューバ革命政府に弾圧された歴史だったので。

まったく慣れないキューバ音楽の本や音源を
いろいろ聞いたり読んだりして、どうにかこうにか終了しました。。。
おかげでほんの少しだけキューバに詳しくなったような気分。
ゼミ発表が終わった30分後には、
どっぷりキューバに漬かった数日間を遥かかなたにふっとばすような
シタールの猛レッスンをこなせばならず、しかも夕方は日韓演劇フェス
のイベントのひとつである「ちゃんぽん」という演劇の舞台稽古を拝見させていただく。
一日のうちに地球ほぼ一周しました。笑

今日はICUに来て日本の踊りの練習(寝坊して最後の30分だけ参加)をして、
汗をがっつりながして図書館でお勉強中です。
最近は、父の手伝いで韓国のワラ人形文化について調べています。
民俗系は特殊なことばが多くてなかなかすすまない・・・・。

唐突ですが「ダンス白州」というイベントのため、明日と来週末は白州に行く予定。
別に忙しいのを自慢したいわけではないのですが
こんなことを書いておかないと自分が何をやってるのかだんだんワケが
わからなくなってくるので(既にカオス状態だけど)すべてのことが
何かひとつの結論、終着点に向かっていることを意識するために書きます。
「地に足がついていない」とはうまい比喩表現だといつも思います。
実際物理的にわたしは地に足がついてないかんじですが、
かならずすべてのことがどこかでつながっていると信じたいです。
ま、楽しいのが大前提で、だいたいのことは後からこじつければよいのですが。はっはっは。

さてワラ人形に戻るとしますか。

2009年6月1日月曜日

大國魂神社公演

今日は府中の大國魂神社で、死ぬほど雨の降る中
わたしが通っている舞スタジオの公演があった。
神楽、各地の伝統芸能を雨の神楽殿でご披露。
どしゃぶりなのに見てくださってたお客さんたちには
ほんとうに感謝しつつもびっくりでした。やっぱ舞と音の力かなあ。
来年は絶対、神楽殿で舞うのだ!それまで鍛錬!

2009年5月26日火曜日

わが故郷

ウリ故郷から本が届いた。

5月初頭にコチャン農楽の本が出たのだ。
冬のあいだ原稿段階からちらちら見てはいたが、
やっぱり印刷されて本になってやってくると感慨もひとしお・・・

って私が原稿書いたわけじゃないけどね。
本作りに苦労してた先生たちを間近で見ていたので
なんだか愛着がわきます。



ほぼオールカラー印刷で色々図解されています。
なかなか充実している。
今後日本にコチャン農楽を紹介するときのために
翻訳作業もぼちぼちやっていくつもりではあります。
ま、ぼちぼち、ね。

さて、スズキサンシリーズですが
とうとう完成形になりました。
といってもやはり元のモノを知っている人口が
あまりに少ないので感動してもらえない悲しさが
ありますが大いに自己満足です。
ひとつはこないだお世話になった大迫の方にすぐ送ろうと
思っています。携帯につけるとすぐとれそうだから
観賞用で、って言わなきゃな。

2009年5月24日日曜日

トラジト~ラジ~

今日はひさしぶりに国分寺ナグネ・シナブロの練習に出た。
いまいっしょに勉強している韓国人留学生の子がパンソリ専攻なので
プンムルサークルで歌を教えてもらおうと思って連れて行った。
わりと大成功・・・だったと思います。企画者のわたし自身もたのしかった。
民謡のトラジと、チンドアリランを習った。いま完全にあたまのなかがトラジトラジ。
今後は全羅道農楽の行事でよく歌われる「ソンジュプリ」や
「農夫歌(ノンブガ)」を習って、そしてゆくゆくは短歌の「四節歌」や
パンソリ春香歌の「サラン歌」「離別歌」、興甫歌なども習いたいなあと欲を出している。
彼女は少なくとも二年は日本にいるのでそのあいだ根気づよく
お付き合いいただければ、のはなしですが・・・。

東京は雨。明日は晴れるのかな。
明日も大学でチャンゴ練習するぞ・・・。

2009年5月23日土曜日

今週一週間 自分用記録

月曜日

サムルノリ練習がはじまる。
結構みんな勘がよくて、フィモリとトンサルプリは簡単にマスター。
次回はチャジンモリに入れると思う。サムルはウッタリをやることに
なりそうなので、どこかでコソ練しなきゃいかんな。
授業終わった後、防音の部屋でひとりソルチャング練習をバカスカやった。
その後、弁当を食べながらぼーっとしてたら電話がかかってきて
友達が新大久保で韓国人の子と言語交換やってるっていうので
邪魔しにいくことにした。若い二人が一生懸命お互いのことばで
しゃべってるの見て初心にかえった。ガストに3時間もいたのも
ひさしぶりのことだった。




火曜日

朝は学部の授業。最近なぜか火曜の朝におなかがおかしいことが多い。
冷や汗をたらしながら聞いた。体調整えなければ・・・・。
院生室でお弁当を食べていたら、留学生の人が発表の準備をしていて
日本語の直しに困っていたので手伝い始めたらやけにヒートアップしてしまい
結局3時半までつきあった。急いで演劇論の授業のために体育館に走る。
この日は俳優やダンサーになる人が受ける最初の基礎訓練を味見した。
演劇の先生の言葉は、ふだん舞のお稽古のときに聞いている師匠の言葉と
全く同じで、びっくりさせられた。

●俳優やダンサーになる人は自分の体や声の癖をよく知らなければならない
●そのためにはまず体の中心線を知ることだ
●中心線を意識するとき一番重要な部位は腰だ
●かかとをつけたままもっとも背を伸ばした時の位置と、もっとも腰を落とした位置
を覚えておく事が大事だ
(かかとをつけたまま一番低い位置に腰を落とすには、足首の柔らかさが必要)
●癖を理解するのに最も簡単な方法はウォーキングフォームを見ること
●体の動きに最も癖が出る部分は、体の重心の移動
●癖を知ったら、今度はそれをコントロールすることを考える
●一朝一夕にはコントロールできるようにならない

これが感動的に日本の舞を習う時と同じことなので、
演劇のトレーニングに対して突如興味が芽生え始めた。
自分の師匠だけが経験から体得した事実だと思っていたら、
どうやら舞の世界の専売特許ではなかったらしい。
おそるべし、演劇界!

夜は三線だった。どうやら最近ICUに沖縄県人会が発足したらしいので
ぜひジョイントしたいと思っている。来週はワークショップやるぞ。




水曜日

劇場技術論の授業。舞台衣装の第一線で活躍されている
前田文子さんのお話を聞く。気取らない素敵な方だった。
大先生に弟子入りしたときの話がとてもとても面白かった。
先生の家事ばかりを手伝わされて7,8年もかかった、
30過ぎても一人前になれない、というのはすごい。
(まあ学者は40過ぎても一人前になれないのだが・・・)
師匠について修行というのは、いままでのデザイナーのイメージと違う。
雑巾がけや庭仕事や食事の用意をするなかにも
衣装デザインの要素がつまっているという信念で8年も耐えたからこそ
今の活躍があるのだなあ。わたしにもそういう根性あるかしら。

図書館に資料請求していた早池峰神楽の研究書が届く。
うはうはしながらそれをかかえて舞の稽古へ。
途中新宿ルミネで足袋を購入してから行く。
いま芸能研は31日の大国魂神社公演のために、本番に出る人たちの練習で
アップアップしているので新入りにとってはちょっとつまらないかもしれない。
上手い人の練習をみるのもまた練習のひとつではあるのだが。

帰りにアメリカ人のマークさんと一緒に大戸屋で夕飯を食べた。
マークさんと、ひとの体の「癖」について話した。
火曜日の授業にも通じる。「癖」が、神楽の練習を長年つづけていくなかで
舞の「個性」にかわっていくのだ、だから長期スパンで練習しながら
体とつきあっていくのが重要だという話になった。うむ、名言。




木曜日

さぼりDAY。
体調がイマイチなのに練習で無理したのがたたったのか、
体がおきようとしなかった。
毎週楽しみにしている岡崎ゼミと雅楽の授業に出られず。
日中は庭いじりをちょっとしてから、
夕方は林英哲の講演があるということで頑張ってムサビへ出かけた。
林英哲とキムドクスは古来の芸能を舞台芸術化したという面で、
やはりかぶる部分が大きい。世界的に成功しているというところも。
とても50代終盤とは思えない肉体から、とんでもないパワーが発されていた。
それはやっぱり20から30歳にかけての佐渡での果てしない訓練によるんだなと
思い、前田さんの修行時代の話を思い出した。
若いころの苦労は買ってでもしろ、か。
苦労してないな、おいら。




金曜日
ゼミの日。社会主義国家と音楽ということでいまはキューバをやっている。
キューバというテーマはとてもとても魅力的。まず音楽と、熱くて明るいラテン文化が単純に好み。
でもいまいち社会主義について知っていることが無いのと、課題の本が届いて無いので
討論に食いつけずにいる。勉強しなきゃいけないことは山ほどあるのだが
何からやればいいかわからない。うーむ。ただ、色んな国からやってきた留学生の
はなしが聞けるという点で、受動的ではあるがとても勉強になっている。
ゼミが終わったあとみんなでランチを食べていたら、
モンゴル・内モンゴル・キルギスの三人が羊の肉についての話でヒートアップしていた。
面白すぎるのでわたしも参加した。正月の贈り物に親戚のうちまで羊をつれていく
ことは今でも普通らしい。いつか彼らの故郷にお邪魔できたらいいなあといつも思う。

午後はシタール。もはや苦行以外のなにものでもない。
なんでみんながあの授業のスピードについていけるのか謎。
月曜日にコソ練しよ。。。

帰りに東急ハンズに寄ってスズキさんと扇さんのための木材を買った。
我ながらこの神楽セット上手く出来ている。
地元に技術を伝えて商品化しようかしら笑




土曜=本日

めずらしく舞の練習に行かずに家にいることにした。
読まなきゃいけない本が山積みだ!修行だ!